死んでいった奴らへ、その1

死んでいった奴がいる。ばあちゃんとか、じいちゃんとか、友達とかだ。

 

ちょっと遠くに行ったけど、たぶん元気でやってるんだろう。んで、いつか死んだ時に会えるんだろう?

 

死んでいった人と2度と会えないなんておかしい。仕様バグみたいに思える。

 

To say goodbye is to die a little. という言葉がある。昔のフランスの流行歌に由来するらしいが、少なくとも日本においては、レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」の中でのセリフとして認知されていると思われる。

 

さよならは、少しの間死ぬことだ、と訳されると思う。これを逆転すると、死ぬことは、少しの間のさよならとすることができると思う。

 

もちろん、厳密には違う。けど、おれはそんな風に考えないと、とてもじゃないけどやって行けない。

 

死にいった人々は、遠い国に行っているのだ。そこは日本からだとビザの取得が大変に困難で、ほとんど不可能なのだ。そんな国に、彼/彼女らは移住してしまった。おれもいつか、そこに行く。ビザの取得は困難を極めるけれど、いつか、取れる。

 

ビザの取得条件に、一生懸命頑張って生きたか、というのがあると思う。だから、なるべく頑張って生きていきたい。

 

本当は、今すぐあいつらに会いたいと思っている。時には枕元に立ってくれたっていいんだぜ?