年始について、年末およびクリスマスとの比較

おれは今年31になる未婚の男で、家族(親)との関係は良好ではない。そんなやつにとって、年末やクリスマスなんかより、ずっと「来る」のが年始である。

独り身男子がクリスマスに憂鬱になるなんてのはよく聞く話だが、おれに言わせればあんなのは大したことではない。むしろ、こいつらこのあとどっかに入ってしけこむんだなと思って街ゆくカップルを眺めるのは、それはそれでおかしみがある。おれだったらアイツとはやれないね、とでも嘯いておけばいい。

年末はもっといい。仕事においても年末進行というものがあり、忙しいふりをできる。家庭人が休みだす年末に躊躇いなく勤務できる非家庭人は、そこそこ重宝されるのも事実だ。また、年末は家庭人の方々もおれの遊びに付き合ってくれる。忘年会だ仕事納めだと理由を探し、見つからなければ、まあ年の瀬ということで、と飲んでくれる。

ただ、年始はダメだ。まず、普段おれの相手をしてくれていたはずの独身の非家庭人たちも、それぞれ自分の家族(親など)の元へと帰りやがる。

おれは自分の家族を愛していないので、絶対にそんなことはできない。好きだった人々はみんな死んでしまった。

仕事もできない。年始に働くのは流石にまずい。労働基準法は遵守せねばならない。

何がいけないって、世間は家庭で溢れている。コンビニに行っても、祖父母から孫世代までのつつましくも幸せな三世代を目撃してしまう。独り身の男の味方であるはずのコンビニさえも、この時期には心休まる場所でない。

 

おれと属性の似たお前らよ、クリスマスが終わったからって油断するなよ。本当の地獄は、年始にある。三が日という名のこの地獄は、その名の通り、三日間続く。

 

そんなことを考えながら、RC を聞いた。おれたちの名は、「よそ者」というらしい。

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